メジャー曲で必要なコード

前回の「短調のいろいろな曲を弾いてみる」のつづき。

久しぶりに、いとこのお兄さんとお姉さんにギターを習いにきたわけであるが、またさらにいろいろなことを教わった。

マイナー曲でもメジャーコードがあるということを知って驚いたが、その逆もまた言えるとのこと。

メジャー曲でもマイナーコードがたくさん出てくる。

つまり、いま自分はまだCコードから登場するCメジャーの曲ばかりを弾いているが、最初はスリーコードだけだった。

つまりCコード、Fコード、G7コードの3つだ。

これらのコードは本当に親しくなったと思う。ただ、複雑な曲になっていくとコードが3つだけなんていうことはなくなる。

CメジャーというかC調、つまりハ長調の曲であれば、DmコードやAmも出てくるとお兄さんは言う。

「これ聞いたことあるでしょ?」とお兄さんがギターを弾き始めた。

確かに聞いた事があった。学校の音楽の授業でやったし、教科書にも載っている。

「戦争を知らない子供たち」だ。

お兄さんが弾いているギターの左手に注目してみると、まずはCコードから始まり、次に知らないコードで、次がFでG7だった。

Fはもちろん完全版のFコードだった。

Cから始まり、「戦争が終わって」の部分でコードが変わる。これはEmというコードだった。

Emコードを覚える

指は2本指だけのようなので、そこまで難しくはなさそうだ。

自分も押さえてみたかったので見よう見まねで押さえてみた。

5弦の2フレットを中指で、4弦の同じく2フレットを薬指で押さえるだけだ。

そして弾いてみた。

なんとなくカッコイイ響きだった。

Cコードの次に続けて弾いてみると、特にそう感じた。

Cコードからのコードチェンジとしてはどうやればいいのだろう。

悪戦苦闘しているとお兄さんが、「中指を一つ上にずらして、薬指を中指が今まであったところにすべり込ませる」と言った。

なるほど、同じフレットで、隣り合った弦を2本の指で押さえるのだ。

なんとなくAmのコードと部分的に似ていた。

しばらくCコードからの切り替えとしてEmを押さえるという動作を繰り返してみた。

この曲のコード進行としては、C、Em、F、G7、というコード進行を2回やる。

そしてそのあとに、C、Am、Dm、G7、これもまた2回繰り返すという。

Cメジャーの曲だというのにマイナーのコードがいくつも出てきた。

登場人物が揃った

「これで登場人物がほぼ揃ったんだよ」と、お姉さんがいきなり解説してくれた。

どういうことかというと、長調つまりメジャー曲としては今までずっとハ長調、Cメジャーの曲を弾いてきたわけだが、登場するコードはこれで大体全員だという。

「まあ、あといくつかあるけどね」とお兄さんが付け加えた。

とにかく、いろんなコードが出てきたが、このEmを覚えたことでまた広がりができたように感じた。

「戦争を知らない子供たち」をお兄さんのガイドのもと、順番にコードを弾いてみた。

まだEmの前後で多少もたつくが、ゆっくりであれば何とか弾ける。

C、Em、F、G7、ときて、C、Em、F、G7、と繰り返す。

なかなかいい感じだ。そして次に、

C、Am、Dm、G7の部分を2回弾く。

Dmの部分はFでも代用できるとお兄さんが言っていたが、とりあえずDmで弾いてみた。

CからAmへのコードチェンジは、5弦3フレットにある薬指を3弦2フレットに移動させるだけだ。

AmからDmへは、2弦と4弦の人差し指と中指の形をキープしつつ、そのまま1弦と3弦に移動させ、小指を2弦3フレットに登場させる。

そしてDmからG7に変化させるには、1弦1フレットを押さえている人差し指をコンパスの支点のように固定して、大胆に中指と薬指を5弦と6弦側に移動させる。

お姉さんに見てもらいながら、コードチェンジを試してみた。なるほど、そのようにすると上手くチェンジできた。

なんだか非常に楽しくなってきた。スリーコードのワンランク上に上がったような気がしたからだ。しばらく弾き続けた。

さらなる名脇役も

少し弾き続けていくとまた指が痛くなりはじめた。

気づけばまた2時間があっという間に経っていたからだ。

さっきお兄さんが言っていたように、ハ長調で出てくるコードはまだまだあるそうだ。

しかし主なものはだいたい出てきたので安心していいという。

ただそういわれると気になってしまうのは自分の性格だろうか。

「ほかにどういうコードがあるの?」と尋ねてみると、お兄さんがいくつか弾いてくれた。

Cコードからいきなり4本指フル動員のコードを弾いてくれた。それがまたきらびやかで良い響きだった。

「ディミニッシュって言うんだよ」とお姉さんが補足する。

「あとは、こんなコード進行かな」と、お兄さんがまた別のコードを弾いてくれた。

今度はまた違った広がりというか、不思議な響きがするコードだった。

「CからのA7とか、CからのE7とか、いいよ」とお兄さん。

確かにかっこいい。しかし今日はもうおなかいっぱいだったので細かいことはそれ以上聞けなかった。

とにかく今日はEmを覚えたから、いろいろなメジャー曲をまた弾いてみよう。

ワクワクがまた生まれたのだ。

つづきは「いろいろなコードチェンジ」へ

 
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