スリーコードの復習
前回の「E7コードは切ない」のつづき。
簡単な曲であれば、わずか3つのコードでもそれなりの曲として成立する。
これがスリーコードだったと思う。
最初はメジャー曲で学んだわけだ。
CやFやG7などが登場するC調、つまりハ長調だ。
小学生の音楽の授業などで歌う曲などは、基本構成としてはこのスリーコードが重要になってくる。
復習だがCはド・ミ・ソの和音であり、一番基本となるコードだ。
ハ長調であれば曲の始めに出現してくることが多い。
そしてド・ファ・ラの和音がFコードだ。ファ・ラ・ドとした方が理論上は正しいかもしれない。
Cコードに比べると少し「展開」したような響きがある。
そして3番目がG7だ。小学校の音楽的にはシ・レ・ソまたはシ・レ・ファ・ソだ。
ソ・シ・レ・ファといってもいいだろう。
これら3つのコードが順番に出現してきて曲として成立する。
メジャーとマイナーの違い
そして次に学んだ短調、いわゆるマイナー曲であるが、このマイナー曲にもスリーコードがある。
それが少し前に覚えたAm、Dm、E7の3つのコードだという。
教本にはそう書いてあったのだ。
課題曲として掲載されていた「四季の歌」は典型的なマイナー曲であり、マイナーのスリーコードで構成されているとのことだ。
ちなみにCコードがド・ミ・ソだとすると、Amコードはラ・ド・ミとなる。
Dmコードはレ・ファ・ラで、E7コードはミ・ソ#・シ・レとのことだ。
なぜシャープが付くのかよくわからなかったが、この3つのコードの音は確かに、暗い感じの曲を構成する主役のようだった。
メジャー曲とマイナー曲の違いは理屈では難しそうだったが、しかしスリーコードのセットというか、登場人物としては何となくその距離感が似ているように思えた。
CコードからFコード、そしてG7に移る和音は確かに明るい印象だが、「安定」から「展開」、そして「変化」が付いて元の「安定」に戻る感じがした。
一方で、マイナーのスリーコードも、聞こえる印象は寂しく暗いけれども、「安定」「展開」「変化」「安定」という気がしないでもなかった。
つまり、Amという安定からDmに発展または展開し、そしてE7で非常に切なくなる変化が起きて、Amという安定に戻るわけだ。
このあたりを理屈で詳しく解説することが、音楽理論になっていくということが、だいぶ後になって分かったが、当時は漠然としたイメージを持っていた。
セブンスコードの役割
この、メジャーのスリーコードでもマイナーのスリーコードにおいても、セブンスというコードが非常にポイントになっている気がした。
「変化」を付ける役割というか、変化を付けつつ「安定」につなぐという。不思議なコードだと感じた。
もっと不思議なのは、メジャーにおけるこのG7コードは明るいイメージのまま「変化」「つなぎ」であり、マイナーでのE7は暗いイメージのまま「変化」「つなぎ」を演じていると感じた。
次のコードに移りたがる感じ、というか、より安定を求める感じがした。
このように表現しているが、「安定」だの「変化」だのと表現できたのも、ずっと後になってからだったかもしれない。
とにかく小学生の当時は、「なんだかそんな感じがする」というイメージだけだったとも思う。
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