マイナーコードの響き
前回の「Aマイナー(Am)というコード」のつづきである。
Amというコードの独特な響きを少し楽しんでみた。
明らかにCやFやG7といったコードとはカラーが違う。
暗いというとそれまでだが、一方で「締まる」という印象もあった。
Cコードを弾いてそのあとに簡易Fコード、そしてG7コード。
今までならそのあとにまたCに戻っていた。
しかし、試しにCコードに戻らずにAmコードを弾いてみた。
するとなぜかCコードの時とはまた違った「安定」や「落ち着き」があったのだ。
これはこれでいいのかもしれないと思った。
Dmで小指の登場
そして次にまた別のマイナーコードである、Dmの指の形を確認してみた。
これは教本で見たマイナーコードの課題曲として「四季の歌」の2番目のコードであった。
Amの指のポジションから比較すると、すべて移動することが分かった。
つまり、1弦の1フレットを人差し指で、3弦の2フレットは中指、最後に2弦の3フレットに小指である。
小指が初めて登場したのだ。
利き手ではない左手の小指など、言うことを聞くわけがない。
本によっては2弦の3フレットを薬指で押さえるやり方もあるみたいなのだが、自分の教本では小指だったので、とりあえず小指で押さえてみたのだ。
案の定、力が入り過ぎて思うように押さえられなかった。
何より小指が斜めに倒れてしまいそうになった。
初めて登場した小指と、想像以上の押さえにくさで、また練習心の火が点いたのは言うまでもない。
きらびやかな暗さ
なんとかDmのコードを押さえられて、それなりの音が出た。
Dmのイメージは、Amに比べるとまた違った響きがあった。
マイナーコードということで暗い印象はあるものの、Amよりは少し「きらびやか」な音がした。
暗いのだけど少し明るい、といった感じだ。
音の高も全体的に上がっているように思えたのだ。
Amを弾いたあとにDmを弾くことで、暗さの響きが少し変化している。
これはCコードのあとにFコードを弾いた時の展開に、少し似ているようにも思った。
なので少し不思議に思いつつも、やはり小指が押さえづらいのでDmに対しては苦手意識を持ってしまった。
四季の歌
課題曲である「四季の歌」だが、曲の始まりはAmコードだった。
「春を愛する・・・」の部分である。
小学校の音楽の教科書にも載っている有名な曲だ。
やはり印象としては暗い印象という記憶がある。
これが短調の響きなのだろう。
そして、そのあとにDmコードに変わる。
「心清き・・」の部分だ。
AmからDmへのコードチェンジは、ポジションが全部変わるので難しかった。
ただこれも、細かく見ていくと、人差し指と中指の間隔は変わらないのだ。
2弦と4弦が、人差し指と中指の距離感はそのままに、1弦と3弦になるわけだ。
平行移動しただけとも言える。
そして薬指は浮かせて、ここで小指が登場し、2弦の3フレットを押さえるわけである。
そしてさらに「人・・・」でまたAmコードに戻る。
この時は逆の平行移動をすればよい。
人差し指と中指の距離感を保ちつつ、中指を2弦の2フレットに復活させて、Amだ。
ふむふむ。なんとなくできるようになってきた。
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