ギター少年の誕生
前回の「指が痛くて仕方がない」からのつづき。
マイ・ギターを何と小学生で手にした少年は、それからギター少年となった。
ただ、ギター少年といってもいろいろある。自分はフォークギターを手にしたので、演奏しながら歌うスタイルの「弾き語り」を目指していた。
ギターにはエレキギターもあるということは、なんとなく当時から分かっていた。
テレビなどでバンドの人たちが、激しい音をかき鳴らすようなエレキギターは、ギター少年としても気になるところだった。
エレキギターはとても派手で、バンド演奏をすればそれは目立つことだろう。
ギターソロという「見せ場」もあり、格好いい。いずれはエレキギターもやってみたいなと、心の片隅で少年は思ったはずだ。
まずはフォークギターを
でも、フォークギターを始めたばかりなので、まずは先日教えてもらったことを復習した。
フォークギターは、左手でコードと呼ばれる和音を押さえて、右手で鳴らす。比較的シンプルな演奏法だ。
それだけに、歌うことと同時にできる楽器なのだろう。
エレキギターとはまた違った魅力のあるフォークギターだ。
まずはこれをどんどん弾いていこうと思った。
考えてみればこれほど手軽で、音楽も歌も楽しめる楽器というのは少ないのではないか。
当時のギター少年はそんなことを考えていた。
クラシックギターとは
一方で、「クラシックギター」という存在もなんとなく知っていた。フォークギターと少し似ているけど、音色が明らかに違う。
当時からNHKの教育テレビで、「ギターを弾こう」的なレッスン番組があった。
ただしかしそれは「クラシックギター」だったのを覚えている。
クラシックギターというと定番なのは「禁じられた遊び」である。フランス映画の中で演奏されたようだが、曲名は別にあるという。
日本ではすっかり「禁じられた遊び」という曲名で定着しているようだ。
このクラシックギターは、演奏のみで、歌は歌わない。当時のギター少年はそれぐらいの違いは気づいていた。
ただ、歌わない代わりに、ギターだけでメロディーと伴奏を同時に演奏するという非常に高度な演奏法だ。
これも「いつかやってみたい」と思ったわけだが、やはり当時はとにかくフォークギターをマスターしようと思っていたわけだ。
ギターの種類 いろいろ
同じギターでもいろいろあるものだと、幼いながらに思っていた。
これもあとで分かったことだが、低い音が担当のベースも、ベースギターということでギターの仲間だと知りびっくりした記憶がある。
バンドでよく見る、弦が4本だけの大きめギターがベースギターなのだと、あとになって知った。
あとは、ウクレレなんかもハワイの民族楽器として有名だが、ギターの兄弟と考えていいだろう。
そんなこんなで、ギタータイプの弦楽器を手にすると、その先にいろいろな同系統の楽器が待っている。
当時の少年はそこまで考えていなかったが、得体の知れないワクワク感を日々感じていた。
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