気がつけば2時間経過
前回の「スリーコードは曲の基本」からのつづき。
スリーコードを習ったことで、少しだけギターを弾けるようになった気がした。
気がつけば2時間を過ぎていて、それでも自分としてはあっという間のことだった。
このスリーコードは本当にすごいと思った。
それぞれのコードに性格というか曲調というか、カラーがある。
落ち着いたCの和音から、Fで明るくなって、G7で展開し、Cに戻る。
それだけで曲っぽいのである。
引き続き「短調」のスリーコードも習いたかったが、初回の今日のところはやめることとした。
最初からあれもこれもと詰め込みすぎるのはよくない。
というより、今日やったことをさらに身に着けるためには練習期間が必要だ。
楽しければ苦ではない
前にも書いたが練習そのものは性格的に嫌いではなかった。
というより、何かを習得するための練習は、苦痛ではなく、どちらかというと意欲をかき立てるものだった。
できないからくやしい、という意識がベースとなっているので、少しできるようになると嬉しい、という回路が働くようだ。
少しできるようになると、またその次を目指して練習する。
練習というより、楽器の場合は「繰り返し」で「演奏して楽しむ」という感じがした。
あとになって気づいたことだが、スポーツや部活では、どちらかというと「つらさ」が伴いがちの基礎訓練が必要だが、楽器というものは演奏することそのものが楽しいものだった。
とにかく、そのギターを初めて手にした初日は、非常にエキサイティングな日であり、今後の自分の人生に大きく影響を与えることになったわけである。
ギターの上達方法
お兄さんに最後に「上達方法」を聞いてみた。すると、
「いろいろあるけど、好きな歌手の曲を何度も弾いて歌うことだね。」と言っていた。
確かにお兄さんやお姉さんたちは、実際の歌手の曲を覚えて、コードも覚えて、何度も繰り返し演奏していたようだ。
小学校高学年の当時の自分の場合は、特に好きな歌手などはいなかったが、逆にそれ以降、ギターを弾いて歌う歌手が気になるようになっていった。
お兄さんたちは、フォーク世代の歌手をやはり好んで演奏していたようだ。
「かぐや姫」や「よしだたくろう」さん、といった定番どころだ。
自分はというと、そのあとで、さだまさしさん、松山千春さん、井上陽水さん、小田和正さん、玉置浩二さんといった、今では皆さん大御所だが、それらの人たちの楽曲に大きく影響されていくことになる。
特に最初の頃は、さだまさしさんの曲を一つずつ練習していった。
フォークやニューミュージック
ちょうど時代もマッチしていて、「フォーク」という呼ばれ方から、「ニューミュージック」という音楽のジャンルができつつあった頃の話になる。
自分で曲を作って演奏して歌うというスタイルの、「シンガーソングライター」が増え始めた時代だ。
自分もいずれは、そうなりたいと憧れたものである。
でもそれはだいぶ後になってのことで、ギターレッスン初日は、「とにかくまたすぐにギターを弾きたい」という気持ちだったと記憶している。
つづきは「指が痛くて仕方がない」へ
※上達実話を最初から読まれるかたは「ギターを始めたいと思う時」へどうぞ