キーという概念
前回の「いろいろなコード進行」のつづき。
今日は本当にいろんなことを学習した。気がつけば3時間を超えていた。すさまじいギター練習会だ。
お兄さんやお姉さんもタフだ。ギターを手にしたまま、本当に丁寧に教えてくれるのだ。非常にありがたい。
少し休憩しているときに、またお兄さんがテーマを振ってきたのだ。
「曲のキーって何だか分かる?」と。
完全に飽和状態で休憩していたところに、また新たなテーマだ。
しかしキーという言葉は今までにも何度か出てきていたので、真新しい概念ではなかった。
ただ、何となくは分かっていても、詳しいところはよく把握できていなかった。
けれども今までさんざん、C調つまりハ長調ということで、CやFやG7などのコードを練習してきている。
あとは、マイナーのスリーコードでAm、Dm、E7を学んだ。これはC調ではないだろう。Am調なのか。
「キー」という言葉でいろいろ考えを膨らませてみた。
キーとは調のこと
「キーって、Cメジャーとかハ長調とかでしょ?」と恐る恐るお兄さんに尋ねてみた。
前にも書いたが、苦手分野だった。音楽の授業でハ長調だのニ短調だの、なんだか面倒くさい部分であったからだ。
「そうだよ。」とお兄さんが言った。そして「今までは、ハ長調、つまりCメジャーのキーばかり弾いてきたんだよね。」
「あ、マイナーも少しやったか。あれはAm調だね。Amのキーでイ短調。でもとりあえずC調について考えてみよう。」お兄さんは続けた。
確かにこのC調だのハ長調だのは、自分でも少し認識していた。
C調と呼んだり、Cメジャー調と言ったりするのもぼんやりと知っていた。
「これはつまりCの音が基本になっているから、C調なんだよ。」とお兄さんが話す。
「Cの音が基本?」
わかるようでわかりづらいので聞き返してみた。
「じゃあちょっと紙に書いてみようか。」そういうとお兄さんは紙とペンを準備して何やら書きはじめた。
音階に番号を付けてみる
「こんな風に、Cの音が基本になって、順番にCDEFGABCとなる。つまりドレミファソラシドだね。この音階に番号を付けてみよう。」
とお兄さんが言う。
うむむ。何だか難しそうな雰囲気になってきたぞ。何とか着いていかねば、と思った。
「Cが1番、Dが2番、Eが3番・・・と付けていくと7番まで行って、8番目にまたCに戻るよね。」
という。つまり横に書くとこうだ。
1 2 3 4 5 6 7 8
C D E F G A B C
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
「Cが1番目になるのが、C調、ハ長調なんだよ。」とお兄さんは言う。
なんだか分かったような分からないような。少し混乱した。
「どれを1番目にしても同じじゃないの?」と疑問をぶつけてみるとお兄さんは、
「この時に重要なのが、3と4の間と、7と8の間が半音になっているってことなんだよ。」と、さらに加えた。
なるほど。確かにドレミファでいう3番目と4番目のミとファは半音で、7番目と8番目のシとドの間も半音だ。
ピアノは弾けないけど、鍵盤でドレミファソラシドの並びぐらいは分かる。
鍵盤を見ると白い鍵盤がドレミファソラシドで、ミとファ、シとドの間は隣同士で、半音と言うことだ。黒い鍵盤を挟んでいない。
「これはドの音、つまりCの音が基準になっていて、この音階ができているということなんだよ。」とお兄さん。
「この音階というのは、今言った3と4の間、7と8の間が半音という音階で、それ以外はすべて全音、つまり半音二つ分の間隔に。」と付け加えた。
「また別の言い方をすると、音と音の間の間隔だけをみると1番目から順に、全・全・半・全・全・全・半、になるよね。」と。
うんうん、そういうことか。まだまだ不思議に感じる部分があるが、お兄さんの言おうとしていることが少し分かった。
つづきは「C調以外のキーを考える」へ
※上達実話を最初から読まれるかたは「ギターを始めたいと思う時」へどうぞ