ギターは意外と重い
前回の「ギターを始めたいと思う時」のつづきである。
自然な流れか唐突かは不明であったが、ギターの「にわかレッスン」が始まった。
いとこのお兄さんの持っていたギターを持たせてもらったのだ。
「早く弾きたい」とワクワクしていたが、当然、最初はどうしていいかわからない。
まずは「持ち方」からである。
楽器に限らず何でもそうだが、まずは「構え」や「持ち方」「フォーム」が基本となるだろう。
ソファーに座っていた自分に、「はい」とギターを渡されて持った。
最初は「意外と重い」と感じた。
右利きの場合はギターの細いほうを自分の左側に、丸くて大きいほうを右側に向けて構えるとのこと。
左手で音を決めて、右手で音を鳴らすということらしい。
つまりギターの「コード」と呼ばれる「和音」を、左手で弦を押さえることで決定するわけだ。
右手はというと、その左手で決定された和音を実際に音色として発現させるわけである。
どちらの手も重要であるが、どちらかというと音を決定する左手の方が大事かもしれない。
右手は最低でも単にジャカジャカと弦を弾けば音は鳴るので、難しいのは左手だ。
右利きなら左手で弦を押さえる
ふと疑問に思った。
たいていの人は右利きであるのだが、右利きの場合は右手の方が器用である。
どうして器用な右手を「音を作るほうの役」にしないのだろうか。
不器用な左手に大役を任せるのは難しいのではないか、と不思議に思いつつも、言われるままにギターを構えた。
「左利きの人は逆に構えるのかな」と余計なことも思った記憶がある。
そんないろんなことを数秒の間で考えていたが、とにかく早く弾きたかったので次の指示を待った。
膝の上に「へこみ」をセット
ソファーに座った状態なので、膝の上にギターを置く形となる。
ギターの本体は「ひょうたん」のようにへこんだ部分があり、そのへこんだ部分を自分の右ひざ・ももの上に置くと、しっくりおさまった。
座って弾く時にしっくりくるようにへこみがあるのだろう。
ギターのそのへこみを左膝にセットしても比較的おさまった感がある。
でもフォークギターでは右膝に置くようだ。
あとで聞いたのだがクラシックギターなどはギターそのものの大きさも小ぶりで、左膝にへこみをセットするらしい。
足台を左足で踏んで10~15センチぐらい左膝を高くさせ、そこにへこみをセットするとか。
「立って弾くときは、革ひもを肩にかけて演奏するんだよ」
そう言うと、お兄さんが「ストラップ」と呼ぶギター用の革ひもをギターにつけて、立ってギターを構えてみせた。
「なるほど」と思いつつも、心の中は「早く弾かせてくれ!」であった。
つづきは「ギターをとにかく鳴らしてみる」へ
※上達実話を最初から読まれるかたは「ギターを始めたいと思う時」へどうぞ